
授業中に眠る生徒
注意しても聞かない子
提出物を何度も忘れる生徒
保護者対応や職場の人間関係
先生という仕事をしていると、イライラしてしまう場面はどうしても出てきます。
そして厄介なのは、怒ってしまったことそのものよりもそのあとに残る自己嫌悪や疲労感です。
- もっと落ち着いて対応したかった
- なんであんな言い方をしてしまったのだろう
- 仕事が終わるころにはヘトヘトで、家では何もできない
そんなふうに感じる先生には『先生のためのアンガーマネジメント』 はかなり役立つ1冊だと思います。
この本は、ただ「怒らないようにしましょう」と精神論を語る本ではありません。
なぜイライラするのか
怒りとどう付き合えばいいのか
生徒・保護者・同僚・自分自身にどう向き合えばいいのか
を学校現場の具体例を交えながら整理してくれる本です。
先生のためのアンガーマネジメントはこんな先生におすすめ

- 生徒対応で感情的になってしまう
- 授業後や仕事終わりに疲れ切っている
- 保護者対応のストレスが大きい
- 自分を責めやすく、引きずりやすい
- もっと落ち着いて子どもと関わりたい
- イライラを減らして私生活にも余裕を持ちたい
教育の仕事では、真面目な先生ほど自分を追い込みやすいです。
だからこそ、気合いや我慢ではなく、怒りへの対処法を知っておくことに大きな意味があります。
私が『先生のためのアンガーマネジメント』を読もうと思った理由
私がこの本を手に取ったきっかけは、授業中によく眠る生徒への対応に悩んでいたからです。
「どう指導すればいいのか」
「注意だけで変わるのか」
「そもそも自分の関わり方は正しいのか」
そんなことを考える場面が増えていました。
また、仕事後は本当に疲れて何もできなくなることもありました。
日々のストレスとうまく付き合えていなかったのだと思います。
どうせこれからも教育に関わっていくなら、
今のうちにストレスとの付き合い方を学んでおきたい。
そう思って読み始めた1冊です。
『先生のためのアンガーマネジメント』はどんな本?
この本では、先生が現場で感じやすいイライラをかなり具体的に扱っています。
たとえば
- 学級経営でのイライラ
- 授業中のイライラ
- 保護者へのイライラ
- 職場内でのイライラ
- 自分自身へのイライラ
といった場面です。
しかも抽象論ではなく
- 保護者が子どもの話だけを聞いて一方的に不満を伝えてくる
- 注意を素直に聞かず、教師の揚げ足を取って笑う生徒に冷静に対応できない
- 提出物を毎回忘れ、自分からも申し出ない生徒に時間を取られる
など、現場の先生なら「あるある!本当そうなんだよ!」と思うような事例が並んでいます。
そのため
自分だけが苦しいわけではない
と感じられるだけで、かなり気持ちが楽になりました。
読んでよかったポイント① 自分の「考え方のくせ」に気づける
この本で特に参考になったのが9つの考え方のくせです。
私はその中でも特に次の2つが強いと感じました。
すべき思考
「〜すべき」と考えすぎる傾向です。
たとえば
- 生徒なんだから先生の言うことを聞くべき
- 学校に来ているのだから授業をちゃんと受けるべき
- 保護者なんだから先生に協力するべき
こうした考えは、一見もっともらしく見えます。
ですが、この思考が強すぎると自分も苦しくなりますし、相手の言動を必要以上に許せなくなります。
白黒思考
物事を0か100で判断してしまう考え方です。
たとえば
- 言うことを聞く子はいい子、聞かない子は悪い子
- このクラスがうまくいかないのはあの子のせいだ
- 一人の様子を見て「このクラスはやる気がない」と決めつける
こうした極端な見方をしてしまうと、現実を必要以上にしんどく受け止めてしまいます。
自分の中にこうした思考のくせがあると分かるだけでも、怒りに飲まれにくくなります。
私自身、これを自覚できたことはかなり大きかったです。
読んでよかったポイント② 怒りの下にあるものを見る視点が持てる
イライラや怒りは、表面に出てきやすい感情です。
でも、それだけを見ていると本質を見失います。
怒りの下には
- 分かってもらえない苦しさ
- 期待が裏切られたつらさ
- 思い通りにいかない無力感
- 疲れや余裕のなさ
- 本当はうまくやりたい気持ち
が隠れていることがあります。
この本を読んで、自分の不快感やイライラの氷山の一角の下に何があるのか考えることが大切だと感じました。
ただ怒りを抑えるのではなく、
「なぜここまで引っかかるのか」
を見つめる視点が持てるようになるのは大きいです。
読んでよかったポイント③ 「困った子」ではなく「困っている子」と見られる
教育現場では、問題行動が目につくとつい行動そのものに意識が向きます。
でも、本当に大事なのは子どもがその行動を取る理由を見ることだと思いました。
授業中に眠る
言うことを聞かない
反発する
提出物を出さない
そうした行動の裏には、本人なりの困りごとや助けを求めるサインがあることがあります。
つまり
イライラする子ではなく、困っている子として見る。
この視点があるだけで、教師の関わり方はかなり変わります。
表面の行動だけを何とかしようとしても、根本解決にはつながりにくいからです。
読んでよかったポイント④ 生徒への伝え方の順番が整理できる
特に実践的だと感じたのが次の流れです。
傾聴 → 事実 → 気持ち → 提案・要求
いきなり指導や要求から入るのではなく
- まず話を聞く
- 何が起きているか事実を整理する
- 相手や自分の気持ちを確認する
- その上で提案や要求を伝える
この順番を意識するだけで、かなり伝わり方が変わったと感じます。
特に感情的になりやすい場面ほど、この順番は大事だと思います。
『先生のためのアンガーマネジメント』を読むメリット
この本の良さは、読んだあとにすぐ現場で意識しやすいことです。
たとえば
- 自分の思考のくせに気づける
- 怒りの原因を一段深く見られる
- 生徒を別の角度から理解できる
- 保護者対応で必要以上に消耗しにくくなる
- 自分を責めすぎずに済む
- 仕事のストレスを家まで持ち帰りにくくなる
「怒らなくなる」というより怒りに振り回されにくくなるという表現のほうが近いです。
気をつけたい点
この本はとても役立つ1冊ですが、読んだからといってすべての問題が一気に解決するわけではありません。
学校現場の悩みは
- 生徒の特性
- 家庭環境
- 学年や校種
- 学校文化
- 人間関係
などが複雑に絡みます。
だからこそこの本は万能な正解本ではなく、視点を増やす本として読むのがちょうどよいと思います。
まとめ|イライラする先生ほど早めに読んだ方がいい本
もし今あなたが
- 最近イライラすることが増えている
- 生徒対応で消耗しやすい
- 保護者対応のあとに引きずってしまう
- もっと落ち着いて子どもと関わりたい
と感じているなら、『先生のためのアンガーマネジメント』はかなりおすすめです。
私自身、自分は「すべき思考」と「白黒思考」が強いと気づけただけでも、日々のストレスとの付き合い方がかなり変わりました。
教育の仕事からイライラを完全になくすことは難しいです。
でも、怒りに振り回される時間を減らすことはできます。
少しでも楽に、少しでも冷静に、子どもと向き合いたい先生は、ぜひ一度読んでみてください。
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